大会テーマ「図書館が 彩る未来 伊予路から」

 四国の北西部に位置し、西日本一の高さを誇る石鎚山に抱かれ、穏やかな瀬戸内海、広大な太平洋に通じる宇和海に囲まれた愛媛県。かつて伊予国(いよのくに)と呼ばれた愛媛の道(街道・海道)"伊予路(いよじ)"は、古代より都をはじめ全国各地、さらには海外との間で、多くの人や物資と共に、文化や情報が行き交ってきた交流の道です。また、正岡子規をはじめ多くの俳人が各地を吟行して、風景や心情を十七音で表現してきた創作の道でもあります。そして、性別や国籍、年代、宗派等多様な属性の人々を迎え入れている四国遍路は、千年以上の歴史がある巡礼の道です。

 このような伊予路の特徴は、これからの図書館を考えていくうえで必要な、「人や情報の交流」、「新たな文化の創造」、「多様性と包摂性」といったキーワードと重なります。図書館があること、図書館を使うことで、日々の暮らしや地域全体がより豊かで愉しいものとなり、明るい未来へとつながっていく。こうしたイメージを「図書館が彩る未来」という言葉に託し、伊予路が未来へ続く道になるように、という想いを込めて第111回全国図書館大会愛媛大会のテーマを「図書館が 彩る未来 伊予路から」としました。

 日比谷図書館館頭や文部省図書館講習所講師、そして日本図書館協会会長・専務理事等を歴任し、日本の図書館界に大きな足跡を残した今澤慈海氏(1882-1968)の生まれ故郷である愛媛県では、初めての開催となります。また、今年は昭和10(1935)年に愛媛県立図書館が設立されてから90周年の節目の年です。この記念すべき年に愛媛で全国図書館大会を開催できることを大変うれしく思います。多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしています。